2020年5月10日礼拝

強くあれ。雄々しくあれ。    

 ヨシュア記1章6~9節

神に信頼する強さ ・ヨシュアはモーセの次に選ばれたイスラエルの民の新しいリーダーです。主はイスラエルの新しい指導者となるヨシュアに「強くあれ。雄々しくあれ。」(6,7,9)と三度語られます。けれどもそれはただガンバレとハッパをかけているのではありません。「わたしはあなたに命じたではないか。強くあれ。雄々しくあれ。恐れてはならない。おののいてはならない。あなたが行くところどこででも、あなたの神、主があなたとともにおられるのだから。」(9) ヨシュアがどこにいても主はともにおられます。だから信頼しなさいと主はヨシュアを励ましておられるのです。主に信頼することは私たちの力の源です。つまり強く、雄々しくあるとは、ともにおられる神に心から信頼することです。教会で、学校で、社会で、私たちがリーダーの経験を通して知ることができるのは、神に信頼する強さです。私たちを励まし、導く本当のリーダーは主ご自身だからです。強くあれ。雄々しくあれと主は私たちにも語られます。強く雄々しい方は主です。私たちに必要な強さは、神に信頼する人の強さです。

 

神のことばを守り行う強さ ・「ただ強くあれ。雄々しくあれ。わたしのしもべモーセがあなたに命じた律法のすべてを守り行うためである。これを離れて、右にも左にもそれてはならない。あなたが行くところどこででも、あなたが栄えるためである。」(7) 律法を守り行うとは神を愛し人を愛することです(マタイ22:37-40)。けれども人は自分の力や努力だけでは、神のことばを守り行うことができません。見放さず、見捨てず、罪を赦してくださるあわれみの神がともにおられるからこそ、みことばを守り行うことができるようになるのです(1:5)「このみおしえの書をあなたの口から離さず、昼も夜もそれを口ずさめ。そのうちに記されていることすべてを守り行うためである。」(8)「口ずさ」むとは、声に出すことによって心で思い巡らすことです(詩篇77:12)。私たちにみことばを思い起こさせてくださるのは、私たちの中に住んでくださる聖霊です。みことばを声に出すこと、思い巡らすこと、分かち合うことは、みことばを守り行うための助けになります。

                                               

 

栄えるため ・では、神のみことばを守り行うのは何のためでしょうか。「そのとき、あなたは自分がすることで繁栄し、そのとき、あなたは栄えるからである。」(8) 栄えること、繁栄することは、ヨシュアにとってはイスラエルの民の指導者として成功することを意味します。ヨシュアにとっての成功とは何か。これはクリスチャンにとって成功とは何かという問いとも重なります。クリスチャンにとっての成功は、高い地位や名誉や富を手に入れることではありません。また人から評価されることでもありません。「強くあれ。雄々しくあれ。あなたはわたしが父祖たちに与えると誓った地を、この民に受け継がせなければならないからだ。」(6)ヨシュアがそうであるように、クリスチャンの成功とは、私たち一人一人が神から与えられた使命を全うすることです。キリストによって神を知り、キリストによって神と人を愛する者へと変えられる。この祝福を受け継ぐために、私たちもまた神によって選ばれたのです。